めっきの密着不良の原因とは?塚田理研の独自技術で高品質に仕上げます

めっきの密着不良の原因

めっきの密着不良の原因は三つ考えられます。

  1. 前処理の不足
  2. めっきの中断
  3. 有機不純物の混入

原因が複数考えられるため、めっき加工会社は原因を特定して対処する必要があります。

なぜなら、密着不良によりめっきが剥がれたり、膨れたりとさまざまな問題が発生するからです。

プラスチックをはじめとするさまざまなめっき加工技術を持つ塚田理研には、密着不良など加工するにあたって起こりうる不良の発生率を下げる独自技術があります。

信頼性があり、品質の高いめっきを施す加工会社をお探しの方は、ぜひ弊社へご相談ください。

この記事では、めっきの密着不良の原因やそれを阻止する方法とあわせて、弊社の独自技術をご紹介します。

めっきの密着不良の原因を突き止める方法

めっきの密着不良があった場合、原因特定のために弊社では不良解析によって原因を究明します。

不良解析には、走査電子顕微鏡(SEM)とマイクロスコープを使用します。

めっき 密着不良 SEM

SEMは最大30万倍の倍率で表面を観察することができ、正常にめっきができているかを確認します。

これらを用いて、表面分析や成分分析を行うことで原因を特定し、再発防止に努めます。

また、素地や金型に起因する場合においても、分析機器を用いてお客様に分かりやすくご説明し、対策などをご提案させていただきます。

このように、密着不良があったとしても原因究明に努め、徹底した品質管理を行っておりますのでご安心ください。

密着不良の発生を阻止するには

密着不良の発生は、前処理工程不足が主な原因だと言われています。

金属へのめっきは主に脱脂洗浄や酸洗浄によって不純物や汚れを落とします。

しかしプラスチックへの場合は、しっかりと密着させるために、洗浄だけでなく様々な前処理が必要となります。

この前処理工程の不足が密着不良の原因となりうるのです。

弊社は前処理工程がとても充実しています。

ここでは例として、プラスチックへの無電解めっきの前処理をご紹介します。

【前処理工程】

  1. 脱脂・・・汚れを取り除く
  2. エッチング・・・ブタジエンを溶かしてアンカーを形成する
  3. 中和・・・クロム酸を取り除く
  4. キャタライズ・・・触媒(Pd)を付与する
  5. アクセレーター・・・触媒を活性化する
  6. Niめっき・・・ニッケルを化学的に表面に薄く成膜する

上記の工程の中でも、エッチング処理ではアンカーを形成し、その効果によって密着性が向上します。

こういった処理が充実しているため、前処理工程不足が原因といわれる密着不良が発生しにくいのです。

めっき 密着不良 前処理

また、前処理工程では必要に応じてマスキングやPL処理を行います。

従来の方法では密着不良が発生しやすい原因が潜む工程にも、弊社独自技術により不良件数を減らしております。

ここからは弊社の独自技術についてご紹介します。

塚田理研の不良率を下げ、製品向上に導く技術力

密着不良の原因やそれを阻止する方法をご紹介しましたが、弊社ではさらに品質を向上させるために技術開発を行っております。

そのため他社にはない独自技術を持ち、高品質の加飾または機能めっきを施すことが可能となるのです。

今回は、そもそもめっきが難しいといわれている3D造形や、密着不良の原因になりやすいマスキングに関する弊社の独自技術をご紹介します。

上記以外にも日々めっき用途の開発などを行っておりますので、こういった素材・形状に加工ができるのか、不安のある方はお気軽にご相談ください。

3D造形品への高密着めっきも可能

近年では直接デザインした3Dデータを元に造形できる、3Dプリンターの需要が高まっています。

めっき 密着不良 3Dプリンター造形品

しかし3Dプリンターの造形品はめっき性が悪く、造形方法によってさまざまな課題があります。

FDM方式・・・積層の隙間が多く、めっき液が隙間に潜り込んでしまい後工程で影響が出る
インクジェット方式・・・アクリル系樹脂のため密着性が悪く剥がれやすい

塚田理研ではこれらの課題をクリアするために、独自開発の特殊前処理工程により3D造形品へ高密着なめっきが可能となりました。

ただ、造形工法や素材の種類によっては難しい場合もございますので、まずはご相談ください。

新工法のマスキングで不良の原因を解決

部分的にめっきをする場合は、前処理工程でマスキング液を塗布します。

従来のマスキングでは、マスキング溶液がめっき液中に溶け出してしまうことがあり、それが不良の原因となっていました。

その他にも、最終的にマスキング液が残ってしまったり、塗装性が悪くなるなど様々な課題がありました。

そんな課題を解決に導いたのが、弊社独自技術のTPマスク工法です。

めっき密着不良 マスキング
従来のマスキング工法(写真右)・TPマスク工法(写真左)

TPマスク工法では、前処理段階でマスキング液を除去します。

そのため、不良の原因となっていたマスキング液がめっき液に溶け出す心配もなく、品質良くめっきすることができるのです。

※マスキングは筆塗・ディップ・塗装といった作業があります。
めっきレス指定範囲によっては対応が難しいケースがありますので、ご相談させて頂ければ幸いです。

塚田理研は高品質なめっきを実現します

塚田理研のめっき技術や密着不良の原因、またその対策をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?

婦人用高級ボタンから始まった弊社のめっき加工は、これまでに自動車部品、水栓部品、釣具、新幹線部品などに採用されています。

密着不良 工場

また、過去には下記のようなご要望にもお応えして参りました。

「軽量化のため、プラスチックに代替して金属と同等の機能の付与したい」

「遮蔽効果の高い電磁波シールドめっきをしてほしい」

「複雑な文字の透光ボタンを作りたい」

このような外観性・機能性を重視した製作に当社のめっきが採用されています。

確かな実績と技術力があり、品質管理を徹底しておりますので、密着不良などを心配されている方は弊社へご依頼ください。

その他気になることがございましたら、下記お問い合わせフォームもしくはお電話よりご相談ください。

本社:0265-82-3256
東京営業所:042-444-1287
刈谷オフィス:050-6868-2912
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