電磁波を樹脂が反射・吸収させるシールドめっき、その他シールド材について解説します

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電磁波を樹脂で反射・吸収するシールドめっきとは

電磁波を樹脂で反射・吸収する方法として、めっきは最も効果のあるシールド方法です。

電磁波を遮断(反射・吸収)させる方法は多岐にわたり、様々なシールド方法や素材が開発されています。

電磁波を反射させる素材として最も適しているのは金属ですが、金属は重量があるため、軽量化を目指す製品には使えません。そのため、電子機器のシールド材には金属の特性を取り入れた樹脂が使用されます。

■樹脂に電磁波シールドめっきを施したケース(事例)
樹脂 反射 ケース 事例

数多くのシールド材の中でも、めっきは様々な形状や周波数帯に対応できるため、「万能な電磁波シールド」として知られています。

今回はノイズ対策をご検討中の方に向けて、電磁波を反射する仕組みやシールド材、そして当社塚田理研が提供している技術でもある、電磁波シールドめっきについて解説いたします。

電磁波を反射する仕組みについて

電磁波を反射する仕組みについて、最初にご紹介しましょう。

冒頭でも触れた通り、電磁波(電波)を遮断(反射・吸収)するのに適した素材は「金属」そのものです。なぜ金属は電磁波を反射させることができるのでしょうか。

その答えは「金属の持つ自由電子が電磁波の電場に反応するから」です。電磁波が金属の表面に接触すると、表面の自由電子によって電磁波のエネルギーが吸収され、振動が発生します。この振動によって電磁波は元々来た方向へと反射されるのです。これが電磁波を反射させる仕組みです。

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電磁波を反射させるには、素材に導電性があるかどうか(自由電子を持っているかどうか)という点が大きく関わってくることがご理解いただけるかと思います。

現在は多くの製品でシールド効果のある樹脂が採用されている

金属は電磁波を反射させるのに最も適した素材ですが、重いため電子機器の部品には不向きです。一般的には金属ではなく、樹脂が多く使われています。樹脂は軽くて低コストであるため、製品の軽量化に適していると言えるでしょう。

しかし、樹脂は絶縁体であるため電磁波を反射できません。このため、樹脂に金属の性質を取り入れたシールド方法や材料が多く開発され、使われています。

これらのシールド材(樹脂)は、樹脂本来の持つメリット(軽量、加工性の良さ等)に加え、電磁波を反射する効果があります。

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ABS樹脂へのめっきにつきましては下記記事でもご紹介しておりますので、あわせて御覧ください。
ABS樹脂へのめっきについてはこちら

電磁波ノイズ対策におけるシールド材について

電磁波ノイズ対策として、多くのシールド材が開発されています。

シールド材や方法は樹脂と金属を組み合わせたものが多く、電磁波を反射し、電子機器の誤動作を防いでいます。

シールド材(例) 概要
電磁波シールドめっき 部品の表面に金属皮膜を形成させる技術。
電磁波シールドフィルム 導電性のあるフィラーが分散されたフィルム。
導電性樹脂(電磁波シールド樹脂) 金属を添加した、導電性のある樹脂。
導電性塗料 導電性のあるフィラーが添加された塗料。

※多くのメーカーが多種多様なシールド材を開発しており、性能や用途などが異なります。
詳細につきましてはシールド材のメーカーにお問い合わせください。

このように、樹脂で電磁波を遮断(反射・吸収)させる方法は複数ありますので、用途や反射させたい周波数帯、使用環境に適したシールド材や方法を選択されることをおすすめいたします。

各シールド材の特徴についてご紹介しています。こちらもご覧ください。

電磁波の遮断は塗料かめっきか?シールド方法の違いについて塚田理研が解説

【電磁波の遮断】フィルムとめっきの特徴や違いについて塚田理研が解説します

電磁波ノイズを反射する電磁波シールドめっき

電磁波ノイズを反射する代表的な方法として「電磁波シールドめっき」があります。

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めっきとは、製品の表面を金属の膜で覆う表面処理の一種です。

電磁波シールドめっきは、絶縁体の樹脂にめっきを施すことによって、電磁波を反射させる機能を与える技術です。無電解めっき技術を利用するため、入り組んだ複雑な形状の樹脂製品にもムラのない均一な厚みでめっきをつけることができます。

電磁波を遮断(反射・吸収)する効果も高く、樹脂に電磁波シールドめっき(無電解銅+無電解ニッケル)を施すと、3mm厚のアルミニウム板と同程度のシールド効果を得ることができます。

電磁波シールドめっきの詳細(特徴、効果)はこちらからご覧ください

薄くつけるだけでも高いシールド効果を発揮し、放熱作用も得られる技術として、自動車に搭載されている部品のケース(ハウジング)や医療機器など幅広い分野で活用されています。

また、シールド効果が得られるだけでなく、製品の「軽量化」にも貢献している点も大きな特徴です。

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塚田理研では、樹脂めっき専門のメーカーであり、加飾めっきの他、機能めっきとして電磁波シールドめっきにも対応しております。長年にわたる経験と実績を基に、多様な用途やニーズにお応えいたします。

■自動車部品への電磁波シールドめっき(事例)
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シールドしたい周波数帯、用途、使用環境などに最適な樹脂、電磁波シールドめっきをご提案いたしますので、電磁波ノイズ対策で課題がありましたら塚田理研までご相談ください。

また樹脂めっき加工につきましては下記でもご紹介しておりますので、あわせて御覧ください。
樹脂めっき加工の基礎知識や処理技術についてはこちら

エンプラやスーパーエンプラへの加工にも対応

自動車など、過酷な環境で使用される部品には汎用樹脂(ABS樹脂)だと耐えられません。このような場合には、エンジニアリングプラスチックやスーパーエンジニアリングプラスチック(以下エンプラ、スーパーエンプラ)の使用が適しているといえます。

しかし、エンプラやスーパーエンプラなど特殊な機能性を持つ樹脂は通常のめっき工程では加工する事ができない「難めっき材」であるため、加工できるメーカーは限定されます。

塚田理研は特殊な樹脂にもめっき処理ができる設備・加工技術を有しており、量産体制の構築にも対応しております。また、電磁波シールドめっきなどの機能めっき以外にも、加飾めっきにも対応しておりますので、幅広いご相談に対応することができます。

更に、当社の技術部には研究開発に特化したセクションがあり、メーカー各社の新素材に関する技術評価データも保有しております。めっき技術の研究開発にも積極的に取り組んでおりますので、エンプラなどの難めっき材をはじめ、様々な素材への加工のご相談を承ります。

一貫生産体制でめっき加工を承ります

塚田理研はめっきだけではなく、樹脂製の部品の製造をワンストップでお任せいただける一貫生産体制を整えております。

金型の作成から射出形成、表面処理(めっき・塗装)、組み立てまでまとめてご依頼いただけますので、工程ごとの発注業務や製造工程の管理などの負担が大きく複雑な業務の軽減が可能です。

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当社独自の生産管理システムにより、入荷から出荷に至るまでの製品の流れをすべてコンピューターで一元管理しております。製品の流れを把握する事で、効率の良い生産体制を実現し、安定した高品質の製品を提供いたします。

設備について

巧みな技術、徹底した品質の管理、効率的な生産プロセスを通じて高品質な製品をお客様に提供いたします。

電磁波を樹脂めっきで反射するシールドめっきのご相談は塚田理研まで

電磁波を樹脂めっきで反射する「電磁波シールドめっき」は塚田理研までご相談ください。

今回は電磁波を反射する仕組み、反射させるための様々なシールド材、そして代表的な反射方法である電磁波シールドめっきについてご紹介しました。

電磁波シールドめっきは、電子機器から発せられる不要な電磁波を遮断(反射)することができるめっき技術です。

パソコンや医療機器、自動車、航空分野などにおける電子機器にも広く使われており、電磁波の干渉から製品の誤動作を防ぎ、安全性を確保する重要な役割を果たしています。

当社は製品の用途や使用環境、周波数帯に適したシールドめっきをご提案し、高いめっき技術にて加工いたします。電磁波を樹脂めっきで対策することをご検討されていましたら、ぜひ当社にご相談ください。

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