熱硬化性樹脂へのめっきは塚田理研にお任せください
熱硬化性樹脂はその名の通り、熱によって硬化する性質を持つ樹脂のことです。
熱硬化性樹脂は、身近なところでいえば食器(お茶碗やお皿、コップ)、家電製品(PCやゲーム機などの部品)などで使われているほか、工業用途では自動車部品、電気・電子部品、航空宇宙など幅広い分野で活用されています。
広い分野で活用されている熱硬化性樹脂ですが、めっきを施すことで、さらなる機能性の向上が可能になります。例えば、耐食性や導電性の付与、外観の向上、さらには金属部品の代替による軽量化など、多くのメリットをもたらします。
塚田理研では熱硬化性樹脂へのめっき加工に対応しており、高品質なめっき加工を提供しております。
今回のコラムでは、熱硬化性樹脂の基本情報や代表的な種類、めっきを施すメリット、そして当社の技術について詳しく解説します。
熱硬化性樹脂とは
樹脂は熱を加えた時に起こる変化によって、「熱可塑性樹脂(ねつかそせいじゅし)」と「熱硬化性樹脂(ねつこうかせいじゅし)」に分類されます。
熱可塑性樹脂 | 熱を加えると溶融し、冷やすと固まる性質の樹脂 |
熱硬化性樹脂 | 熱を加えると硬化し、その後加熱しても溶融しない性質の樹脂 |
熱硬化性樹脂は、上記のように一度硬化すると再び加熱しても軟化せず、元の形状に戻らない特性を持つ樹脂のことを指します。
熱硬化性樹脂には様々な種類がありますが、電気・電子機器、自動車部品、航空宇宙産業、スポーツ用品などの幅広い分野で活用されています。
代表的な熱硬化性樹脂の種類
熱硬化性樹脂には様々な種類がありますが、めっき加工をする場合の代表的なものとして以下の樹脂をご紹介します。
●フェノール樹脂
耐熱性や難燃性、電気絶縁性に優れています。他の熱硬化性樹脂と比べ安価であるため、よく使われている材料です。強度が高く、高温時での安定した性質を保つため、電気絶縁性や耐熱性、強度が求められる工業用途で選ばれることが多い樹脂です。
●炭素繊維強化プラスチック(CFRP)
強化材として炭素繊維を加えた複合樹脂で、CFRP(シーエフアールピー)と表記されている場合もあります。軽さと非常に高い強度を兼ね備えた樹脂で、自動車や航空機部品で使われています(金属代替)。炭素繊維と組み合わせる樹脂の種類によって耐熱温度が異なります。
●ポリウレタン(PU)
柔軟性、耐摩耗性、弾性、防音性に優れており、日用品から工業まで幅広い用途で使われています。3Dプリンターの材料としても使われており、試作品へ本物の金属感を付与する目的でめっきを行うケースが増えています。
●ポリイミド(PI)
熱硬化性のポリイミドは優れた耐熱性、電気絶縁性、強度、寸法安定性が特徴です。スーパーエンプラの中でも耐熱性に優れており、過酷な環境下でも安定した性質を保つため、自動車部品や航空機の部品、FPCなどで使われています。
熱硬化性樹脂にめっきを施すメリット
めっきは樹脂製品に美観を与えるだけでなく、様々なメリットがあります。ここでは、熱硬化性樹脂に対してめっきを施すメリットについてご紹介します。
(1) 金属と同等の加飾性・機能性を付与
熱硬化性樹脂自体に導電性や耐摩耗性がない場合、めっきを施すことで金属と同等の加飾性・機能(導電性、電磁波シールド性等)の付与が可能です。これにより、樹脂単体では不可能であった用途での利用が可能になります。
(2) 自由な形状に成形できる
樹脂の成形は自由度が高く、複雑な形状の製造も容易です。このため、金属と樹脂を組み合わせる複合化技術とは異なり、自由な設計が可能となります。めっきによって金属と同等の機能が得られるため、スムーズな金属代替が可能です。
(3) 製品の軽量化
樹脂は大変軽い素材であるため、金属部品を熱硬化性樹脂(めっき品)に置き換えることで、大幅な軽量化が可能となります。特に、航空機やEV車では、燃費向上や航続距離の延長を目的として、軽量な樹脂部品の採用が増えています。樹脂化による製品の軽量化は、製品の機能性向上だけでなく、環境負荷の低減にも貢献します。
塚田理研は熱硬化性樹脂のめっきに対応
塚田理研は、熱硬化性樹脂へのめっきのご相談・ご依頼を承っております。
当社では、熱硬化性樹脂へのめっき技術を開発しており、フェノール樹脂をはじめとした多様な樹脂への加工に対応しています。
めっき加工により、機能性(電磁波シールド、ガスバリア性)の付与が可能となるため、機械部品の樹脂化が可能です。
●熱硬化性樹脂の機能めっき例
軽量化を目的とした製品開発や、特定の機能性を付加したい場合など、お客様の用途に応じた最適なめっきプロセスをご提案いたします。熱硬化性樹脂へのめっきを検討されている場合は、ぜひ塚田理研にご相談ください。
熱硬化性樹脂へのめっき加工のご相談は塚田理研まで
熱硬化性樹脂は種類によって優れた性質があり、様々な用途、分野で活用されています。
塚田理研では、独自の技術と豊富な実績により、フェノール樹脂をはじめとする熱硬化性樹脂へのめっき加工に対応しています。
電磁波シールドめっきや耐摩耗性の向上を目的とした処理など、お客様の用途に応じた最適な表面処理をご提案いたします。
今回ご紹介した樹脂以外のものや、めっきがつくかどうか不明の熱硬化性樹脂への加工につきましても、ご相談可能ですのでお気軽にご相談ください。
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