当社ではめっき技術で新たな価値を生み続け、顧客期待を超えていく事を目指し、日々新たなめっき用途の開発や環境負荷低減のプロセス開発を続けています。
めっき総合メーカーとして、深く、広い知識を持ち、創意工夫に満ちた独自技術を開発していきます。
また、社会調和の為、環境配慮した表面処理加工のリーディングカンパ二―を目指していきます。
クロム酸フリーエッチング
CHROMIC ACID FREE ETCHING
樹脂へのめっき技術により、軽量な樹脂に本物の金属光沢外観を得る事ができ、その用途は家電やパソコン、スマホ、水栓金具、そして自動車へと様々な分野の軽量化、装飾の加飾性向上にご使用いただいております。一般的な樹脂めっきはABSが使用され、密着性の高いめっきを施す為に従来からクロム酸によるエッチング方式が用いられています。
しかし、世界的にクロム酸の有害性が問題視されており、クロム酸フリーのめっき技術が求められています。
当社では、ABSのみならず、様々な樹脂、エンジニアリングプラスチックに対し、クロム酸フリーなめっき工法を確立する為、様々な研究開発を行っております。
PAやPPS樹脂、LCP、PEI、POM等は既にクロム酸フリーなめっきの量産を行っており、自動車の内装や電子部品に採用いただいております。
また、関東学院大学 材料・表面工学研究所様との連携により、クロム酸フリーエッチングの様々な工法の開発を進めております。
当社で量産・開発を進めているクロム酸フリーめっき工法の事例
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・クロム酸以外のケミカルエッチング工法
・化学薬品フリーの改質水を利用した環境対応型工法
・特殊処理による樹脂表面改質を行うエッチング工法
・ドライプロセスとの融合方式 等 -
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ドライプロセス装置
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エッチング工法
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MID(Molded Interconnect Device)とは
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MID(Molded Interconnect Device-成型回路部品)とは、「立体的な成形品上に直接電気回路を成形したデバイス」です。一般的な平面基板は実装も平面となる為、高機能化を図る上で電子機器の小型・薄型化に限界があります。
MID立体成形基板を使用する事で、電子機器をより小型・薄型化に出来る可能性が広がります。 -
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MID立体成形基板
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一般的な平面基板
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MIDを使用する利点
<軽量化>
プラスチック成型品へ直接パターンが描ける為、別で基板を用いたりそのねじ止めも不要になる為、軽量化につながります。
<小型化>
立体的に実装できるので省スペースで部品を小型化できます。
<組付けの簡易化>
回路モジュール基板の組立工数削減で、高精度化にもつながります。
当社で現在試作させて頂いているのは現状LDSという工法です。
LDS工法の他にも、様々なMID工法へのめっき加工が可能です。
お気軽にお問い合わせください。
TP-3D Art(3Dプリンタ造形品へのめっき加工技術)
3Dプリンターの低価格化とクオリティー向上により、3Dプリンターを使ったプラスチック造形品の用途が広がっています。3Dプリンター造形方法により、そのプラスチックの種類も多岐に渡ります。
当社では、この3Dプリンター造形品への直接めっき加工技術を開発しました。3Dプリンター樹脂はめっきの着かない特殊樹脂であったり、造形方法により巣穴が大きく、一般的な強度のあるメッキ加工が難しいとされていました。剥がれやすく薄膜な蒸着方式でのめっきは可能でしたが、樹脂強度向上目的や、より本物の金属感を出すには課題がありました。
当社が開発したTP-3D工法では、特殊な前処理工程により、高密着な下地処理を可能としました。その結果、より強度の高い電気メッキ処理が可能となり、本物の金属感、樹脂強度向上、導電性付与、等の様々な付加価値を加える事ができるようになりました。
また、当社の塗装技術との組み合わせにより、よりバラエティーに富んだ色彩の表現が可能となりました。
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3Dプリンタ品への高密着で金属外観の質感高いめっき処理が可能となりました。
技術協力 : (株)ストラタシス・ジャパン -
3Dプリンタでの造形による積層目も専用の前処理を行う事で光沢外観にする事が可能です。
技術協力 : (株)ストラタシス・ジャパン -
ホイールへのめっき(直径約40cm)も行いました。
制作 : (株)ストラタシス・ジャパン、(有)スワニー、(株)ゼロワープ
TP-3Dの特徴
- 当社のTP-3D Art工法によるめっき処理は、通常のスパッタなどの乾式めっきに比べ「高密着」「金属外観感の高い」めっきが可能です。展示会等でのライト照射環境下でも剥がれたり、変色する事がありません。
- 素材によっては高密着なTP-3D Art工法の対応が不可な場合もございます。当社ではスパッタリングによる薄膜メタライジングも可能です。(耐食性、密着性はTP-3D Artに劣る)用途、形状に応じて適切なメタライジングをご提案いたします。ぜひお電話、メールにてご相談ください。
- 形状によりめっき処理が行えない場合があります。また、通常の金型成形品に比べ、めっき後の表面状態が劣る可能性があります。
3Dプリンタへのめっき実績
FDM用ABS・ウルテム、デジタルABS、アクリル系樹脂、他多数実績ございます。その他の樹脂に関しましても是非ご相談ください。
試作めっき実績素材と工法
素材 | ABS、ウルテム、アクリル、PLA、PA12、PBT 等 |
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工法 | 熱溶解積層方式、光造形方式、粉末焼結方式、インクジェット方式、粉末積層方式 等 |
※溶剤に溶解してしまうタイプの樹脂などもございます。詳細はご相談ください。
※その他素材に関してもテスト実施致します。是非一度お問い合わせ下さい。
試作めっき実績素材と工法
- 3Dプリンタで造形してみたけど…こんなお悩みあありませんか?
・何か加飾ができないかな?
・表面を固くできないかな?
・耐食性を向上できないかな?
・摺動性を上げられないかな?…など
当社では、用途に合っためっき方法をご提案させて頂きます!